upas 8

upas 8 

「upas」は、アイヌ語で「雪」を表す。水分を含んだ雪の青さ、空の青と雪の白の対比、モノクロームな世界、美しいが時に牙を向く、豊かで厳しい雪。

upas(雪)は、私の重要な制作テーマで、今回で8作目となる。全体のプランとしては7作目と同じ。しかし微妙な色合いやグラデーションの様子はもちろん違う。

お太鼓

お太鼓

内側には青と灰色が覗く。雪の中の青・モノクロームな世界。

リバーシブルでお締めいただくと、このようになる。

お太鼓の内側を表にすると、このようになる。

青い部分は特に「海」が思い起こされるというご感想を頂くことも多く、私自身、織りながら海の風景が見えていた。それもそのはず、雪の元は雲で、雲は海からやってくる。そのようなものを全て内包しながらも、ごくシンプルで、デザインと葛・絹の特徴がとても良い形で合わさり、締めてこそのデザインとなっている。

こちらの帯地はご依頼を受けて制作いたしました。末長くご愛用いただけますように。葛布の帯が日々の彩りとなり健やかで穏やかな暮らしをお守りすることを心から願っております。誠にありがとうございました。

upas 8
八寸帯地 葛布

経糸 絹 座繰り糸(群馬県)
緯糸 葛 手績み糸(北海道)
生成り、藍、メマツヨイグサ