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葛布について

葛布(くずふ)とは、葛から繊維を取り糸にし織られた布のことをいいます
日本における葛の繊維の利用、葛布の歴史は大変古く、縄文時代の遺跡からも葛の繊維が出土しているとか その光沢と張りのある質感ゆえ歴史的に見ても高貴な衣装として使われてきた経緯があり、現代では蹴鞠の袴にも用いられているそうです

経緯とも撚りをかけた葛布が生産されていた地域もありますが その光沢を生かすため糸に撚りをかけず緯糸として使い 経糸には綿や麻、絹を使う織り方が今も残る静岡が伝統的産地となっています

札幌の葛布について

当工房では、静岡県の大井川葛布で習った方法を元に 札幌の土と気候に合わせて そして着物の帯地という用途に合わせて 毎年微調整しながら制作しております 
葛は札幌に自生するものを採取 染料は身の回りに生えている植物から得ています

布の名前はそのまま産地を表しますので
札幌で織られる葛布は葛布でありながら葛布ではない
と私は考えています
実際、土地の違いによる植物としての葛そのものの違いに加え 微生物、気候、道具、織り手の違いにより、その布の風合いは静岡のものとは異なり 独自のものとなっています

葛布ではないが葛布である葛布を札幌で生産することにより 葛布の存在、葛布の産地の発展に少しでも貢献できたらという思いも込めて 制作しております

葛苧 川で洗い流している様子
葛苧(葛の繊維)を川で洗い流し天日に晒す

葛布制作の工程(札幌)

1 葛の採取
2 煮沸
3 発酵室づくり、室入れ
4 室出し
5 洗い〜オグソ洗い・芯抜き・仕上げ洗い
6 天日干し
7 葛苧(くずお)裂き
8 糸績(う)み
9 ツグリづくり
10 機準備〜整経(せいけい)・粗筬(あらおさ)通し・経(たて)巻き・綜絖(そうこう)通し・筬(おさ)通し
11 織り
12 仕上げ〜ヒゲ切り・湯通し・張り木(乾燥、布地の整え)・糊かけ(葛粉使用)・張り木(乾燥、布地の整え)・砧(きぬた)打ち

織り染め暦

1月 糸績み 織り
2月 糸績み 織り
3月 糸績み 織り
4月 糸績み 織り ふきのとう採取、染め
5月 糸績み 織り 藍建て仕込み
6月 糸績み 織り 葛採り繊維取り始め 藤選定枝採取
7月 糸績み 織り 葛採り繊維取り 藤選定枝採取
8月 糸績み 織り 葛採り繊維取り終わり 藍染め 赤麻染め ゲンノショウコ採取
9月 糸績み 織り 藍染め 団栗拾い イタヤカエデ剪定枝採取
10月 糸績み 織り 団栗拾い
11月 糸績み 織り
12月 糸績み 織り

葛から繊維が取れるまで(動画:約1分)