葛布八寸帯地 / 無地 「oykar」

葛の蔓の刈り取りの時に落とした葉を集めて 座繰り糸を染めた
緑がベースにある淡い黄色

葛の葉染めの座繰り糸
葛の葉染め


緯糸に葛の繊維 生成り

葛の繊維
葛の繊維=葛苧(くずお)


帯地の仕上げの糊がけに使うのは 葛粉で作る薄い糊

葛粉
葛粉


葛の葉・根・茎 が布の上で揃う 
だからタイトルは「oykar」

葛布八寸帯地oykar
葛布八寸帯地oykar

oykarはアイヌ語で葛のこと オイカラと発音する
アイヌ民族が葛を利用した形跡は私が調べた限りでは皆無 でもこれだけ有用な植物をなぜ利用しなかったのか?

葛は北海道には本来無かったのではないか しかし本州から何かの理由で持ち込まれ その繁殖力は驚異的でとても目立ち だから名前がつけられたのではないか
というのは私の憶測に基づく持論

この帯地に使った座繰り糸は 太さの変化を定期的に繰り返す 特殊な繰り方をして頂いているもの その太さの差は結構あるのだが
糸を眺めるだけではあまり分からない 手で触っていってやっと分かるくらい 
緩やかな変化 


それが布になると 縦方向に地紋のように控えめな縞が現れ 光の加減や見る角度によって見え隠れする しかし確実に存在するその存在感は大きく
織り上げてその縞模様に初めて触れたとき 変な言い方だが ゾクっとした

ただ残念なことに
この特殊な座繰り糸は今回初めて使ってみたこともあり その扱いに慣れておらず
ど真ん中に予期せぬ縦線が入ってしまった

織っている最中に気づくことができなかった そのくらい微妙なのだが 織り上げて全体を通してみると角度や光の具合によっては結構目立つ
落ち込んだが それは私の力不足注意力不足ゆえであって 葛と絹には罪はない
だから本当は隠したいし 販売もしないものなのかもしれないけれど
正直に公開して値も付けた 良い出会いがありますように

手先〜前帯までは半分のラインが分かりやすくとても良いが
お太鼓に中心線が入ってしまうような感じで それが見る角度によって出たり出なかったりする

無地 葛の糸の息遣いと光沢がダイレクトに伝わる
そこに経糸の太さの緩やかな変化が交差し 大変深みのある帯地となっています

葛布帯地

こうした微妙な色合いの帯地は写真に撮るのが難しく
撮るたびに色味が違って見えます
チャンスがあれば ぜひ 実物をご覧いただきたいと思います



(2020.9.23補足)
予期せぬ縦方向の線は、その後の検証&観察により
筬(おさ)の影響もあるかもしれないと思い至る
このことがよりはっきりとしたら 改めて文章にまとめたいと思います

緯糸 葛 手績み糸(北海道札幌市)
経糸 絹 座繰り糸(群馬県安中市)
染め 葛葉
  八寸一分
  一丈三尺九寸

経糸種類 絹 本糸 190〜290中 太さに変化のある糸
経糸密度 60本/寸(片羽)
緯糸密度 14〜16本/cm

予期せぬ縦線の分 少しお値引きをしております
¥224,000-(消費税込)

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納品時期は2021.6月頃です 申込金はご購入金額の内金に充当いたします

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