葛の蔓の刈り取りの時に落とした葉を集めて 座繰り糸を染めた
緑がベースにある淡い黄色
![葛の葉染めの座繰り糸](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_4470-1024x1024.jpg)
緯糸に葛の繊維 生成り
![葛の繊維](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5153-1024x1024.jpeg)
帯地の仕上げの糊がけに使うのは 葛粉で作る薄い糊
![葛粉](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5154-1024x1024.jpeg)
葛の葉・根・茎 が布の上で揃う
だからタイトルは「oykar」
![葛布八寸帯地oykar](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/E367A4D4-8DCC-4ADC-AC57-4E0B23471531_1_201_a-1024x1024.jpeg)
oykarはアイヌ語で葛のこと オイカラと発音する
アイヌ民族が葛を利用した形跡は私が調べた限りでは皆無 でもこれだけ有用な植物をなぜ利用しなかったのか?
葛は北海道には本来無かったのではないか しかし本州から何かの理由で持ち込まれ その繁殖力は驚異的でとても目立ち だから名前がつけられたのではないか
というのは私の憶測に基づく持論
この帯地に使った座繰り糸は 太さの変化を定期的に繰り返す 特殊な繰り方をして頂いているもの その太さの差は結構あるのだが
糸を眺めるだけではあまり分からない 手で触っていってやっと分かるくらい
緩やかな変化
それが布になると 縦方向に地紋のように控えめな縞が現れ 光の加減や見る角度によって見え隠れする しかし確実に存在するその存在感は大きく
織り上げてその縞模様に初めて触れたとき 変な言い方だが ゾクっとした
![](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/60E32EE9-F105-4D61-AB5B-F40D72F65A37_1_201_a-1024x1024.jpeg)
![](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/ED5FE5B7-ED58-4387-8120-0F4696AD9BD2_1_201_a-1024x1024.jpeg)
![](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/C7B1F739-1C03-4010-AD59-1D6EBE4FB728_1_201_a-1-1024x1024.jpeg)
無地 葛の糸の息遣いと光沢がダイレクトに伝わる
経糸の太さの緩やかな変化が交差し 大変深みのある帯地
![葛布帯地](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/55DB127D-C42C-45F2-9522-A20BE5FEE11C_1_201_a-1024x1024.jpeg)
![](https://kuzunonuno.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5094.jpeg)
※こちらの帯地は せき呉服店 様で、お取り扱いいただいております。誠にありがとうございます。
緯糸 葛 手績み糸(北海道札幌市)
経糸 絹 座繰り糸(群馬県安中市)
染め 葛葉
巾 八寸一分
丈 一丈三尺九寸