庭のメマツヨイグサで染めた糸を主軸に、メマツヨイグサの生きる様子と四季を織り込みたく制作した
地中深く根を張り力を蓄え 翌年一気に伸び、鮮やかな黄色の花を日暮れ後に咲かせ、翌朝にはしぼむ。花は夏の終わりから雪の降る頃まで ずっと咲き続け 種を作り続け、落とし続ける。開花と結実が時間差で次々と起こっていく。
ひとつひとつの花は儚いが 皆が力を合わせて大量の種を残し 次代に繋げる。
雪の降る頃までずっと花を咲かせていたのには本当に驚いた。なんという粘り強さだろう。
そんなメマツヨイグサは ベニスズメの幼虫の食草。
幼虫は葉と未熟な種を食べ蛹になり 翌春 ピンク色の翅を広げて飛び立つ。
染めた糸は 濃いグレーの中に紫が潜む。
ベニスズメの翅の色の ベースにもなっているのだろうか。
お太鼓とお太鼓裏。リバーシブルでお使いいただけるようにしている。
お太鼓〜前帯の間は大きな格子
紫ベースのメマツヨイグサ染めの糸の合間に、花の色の黄色、そしてベニスズメのピンク
経糸は節糸を主に使っているので全体的にワイルドな印象
メマツヨイグサの生き様にすっかりファンになってしまいblogにもその経緯を書いている
https://sessou-kuzunonuno.tumblr.com/post/627558204153397248/
開花の瞬間にも驚いた
https://sessou-kuzunonuno.tumblr.com/post/626613000943681536/
その生き様を、写しとれただろうか
緯糸 葛 手績み糸(北海道札幌市)
経糸 絹 座繰り糸(群馬県安中市)
染め メマツヨイグサ、藤、ラックダイ、ドングリ、ふきのとう + 生成り
巾 八寸一分
丈 一丈三尺三寸
2024.3.22 こちらの帯地は現在ご購入が可能です。お問い合わせはcontactよりお寄せください。storeにも掲載しております。