kogane

葛布八寸帯地 黄金

葛布八寸帯地無地『黄金』

内側に覗くのは橡色(つるばみいろ) 団栗染め
微かに表にその色が滲み 濃色との対比も相まって 生成りが一段と生成りらしく引き立つ

葛布帯地『黄金』お太鼓
お太鼓

お太鼓の内側を通り ちらりと見えるテ先も橡色

葛布八寸帯地『黄金』お太鼓と手先

無地であるがゆえの 葛の糸と絹の糸の表情

もし何か文様を施すとすれば 糸、布が ますます美しく その表情が際立つような方向性と確信を持てた時か
または その文様に 何かの必然性がある時か

この帯地を織って、そのような気持ちになった

葛布八寸帯地『黄金』

葛の糸は経年により茶色がかっていく
一方 経糸に用いている ぐんま黄金 という品種の蚕の糸は 今は綺麗な黄色だが
徐々に黄色は抜けていき、白っぽくなっていくそうだ
時とともに 変化する葛と絹の表情も 長く使う楽しみの1つになると嬉しい

前帯部分も生成り・無地
お太鼓内側の鈍色は季節や気分、合わせる着物によってリバーシブルでお使いいただける想定です

葛布八寸帯地『黄金』

こちらの写真の帯地は良いご縁を頂きました。誠にありがとうございました。
末長くご愛用いただけますように。

  八寸一分 (約30.6cm)
長さ 一丈三尺九寸 (約525.4cm)
緯糸 葛(札幌産 手績み糸)
経糸 絹(ぐんま黄金 座繰り糸)
染め 団栗、生成り