葛布八寸帯地『DAWN』

夜明け前の紫を見たくて、毎早朝、空を眺めた
紫が見えることは叶わなかったが、夜明けと共に刻々と変化する空の色は毎日違って、いつもと変わらぬ一日が始まる

夜明けを表す英語の「DAWN」は、他に、物事の始まり・兆し・分かり始める、といった意味がある

何か新しいことが始まるかもしれない
新しい発見があるかもしれない

そんな意味を、札幌の冬の夜明け前の色彩に乗せた

葛布八寸帯地「DAWN」

色がグラデーションで変わっていくので反対側から撮るとまた違った雰囲気で、違う風景が見えるよう

葛布八寸帯地「DAWN」
そういえば 夜明け前の西の空はこんな風な紫色かもしれない

お太鼓は内側に濃い紫と青
太陽の当たらない地球から見た空の色、夜明け前の色

お太鼓柄
お太鼓内側
アップ

内側を表にしてリバーシブルでもお使いいただける想定ではあるが、
どうも賑やかになりすぎる
太陽の影に隠れて主張するぐらいのバランスがちょうど良いのかもしれない
「闇」は膨大なエネルギーを秘めていることの比喩にも思えた

内側を外側にしてみるとこんな風

前帯の葛の糸は生成り

前帯
太陽の強烈な光に白く隠されているが色を秘めている、まさに「光」のよう

手先はほんのり茜色 言われないと分からないくらい
それにほとんどお太鼓に隠れる

手先
左右で出る色が違うようにしているが言われないと分からないくらい

紬や小紋はもちろん、全体的にぼんやりぼかしているので、八寸ということがバランス的に少しネックになるかもしれませんが、気にならなければ、色無地や付け下げにもお使いいただけるのでは?と、少し常識外れに考えます
葛布は最上級の公の場にも用いられていたらしい歴史があったと、先日知りました。今の着物の約束事が一般的になる以前は、想像ですが、逆にこのような光沢を出す織り方の葛布を日常に用いることの方がタブーだったかもしれません。

実際、独特な光沢は絹の柔らかい着物にも良く馴染みます。

座繰り糸
経糸 座繰り糸 
緯糸 葛の糸
葛ツグリ

緯糸 葛 手績み糸(北海道札幌市)
経糸 絹 座繰り糸(群馬県安中市)
染め 藍、ふきのとう、日本茜、ラックダイ(紫鉱) + 生成り
  八寸一分
  一丈三尺四寸

経糸太さ種類 175中本糸、200中本糸、180中本糸、210中節糸、230中節糸
経糸密度 60本/寸(片羽)
緯糸密度 11〜13本/cm

¥293,000-(消費税込)

こちらの帯地は2021.5.14〜5.17に開催する「葛の布帯展」にて展示し販売いたします