葛布八寸帯地 blanc
経も緯も全く染めない 素材そのものの色 生成り
良くも悪くも 糸の表情がダイレクトに伝わるので 織る前から緊張していたが
織っている時も仕上げの時も 姿勢が問われ正される思いが常にしていた
写真はお太鼓部分
お太鼓、タレ先、前帯、テ先の部分には しっかりした葛の糸を太めに入れてハリを持たせています
凛として他を寄せ付けないのに何色にも染まる
懐の深いような それでいて緊張するような
白とは不思議な色です
フランス語で「白」を意味する「blanc」という言葉の響きとスペルの雰囲気がかねてより好きだったので、「blanc」と名付けました
余白、ゆとり、空白
必要な時に必要な形で 持ち主様の心の支えになりますように
そして
持ち主様の暮らしと共に 何色にでも染まっていきますように
経糸 絹座繰り糸(群馬県安中市)
緯糸 葛手績み糸(北海道札幌市)
寸法 巾 八寸六分(約32.5cm) 丈 一丈三尺五寸(約510.3cm)
こちらの帯地はご依頼を受け制作いたしました
誠にありがとうございます