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ponrayta 八寸帯地 葛布


ponrayta (ポンライタ)はアイヌ語で「ゲンノショウコ」のこと。言わずと知れた薬草で、特に腹痛によく効くという。粘膜や皮膚をやさしく整えてくれるのか、染めた糸を触っていると手がすべすべになるし、糸も少しコーティングされたようにしっかりとし、葛の独特な光沢に磨きがかかる感じがあるので不思議だ。我が庭の定番の染料。同様のタイトルとコンセプトでの制作は今回で3反目となる。

お太鼓と手先

お太鼓の葛の糸は生成り。経糸の絹の糸はゲンノショウコ染め。
手先は両端で色の違いを楽しめるようにした。

お好みでタレ先に色が覗くようにお仕立ていただいても良いように長めに織っている。

お太鼓内側

いつもながらお太鼓の内側は濃い色で、タテヨコともポンライタ。こちら側を表にしてもお使いいただける想定です。

ゲンノショウコのニュアンスのある色合いを存分に味わっていただけるよう、柄行はごくシンプルにしました。迫力のある帯地となっています。

経糸 絹座繰り糸(群馬県 ぐんま200 蚕絲館)
緯糸 葛手績み糸(北海道 サッポロノクズ、ヨイチノクズ 雪草)
染め ゲンノショウコ、マルメレイロ、サンショウ
   生成り

寸法 八寸二分 × 一丈三尺六寸
重さ 約185g

制作 2025.8 作品No.63

こちらの帯地は良いご縁をいただきました。誠にありがとうございました。
末長くご愛用いただけますように。